月次業務とスポット業務
我々税理士業界では、
①顧問業務と言われる月次決算業務と決算申告業務
②組織再編、事業承継、再生支援と言った特殊業務
の2種類が存在します。
多くの事務所では、①の顧問業務が中心となり、②の業務の一部得意分野のみを実施しているというのが実情です。
弊社も同様であり、②に関しては、組織再編、事業承継、再生支援を特殊業務としてお引き受けさせて頂いております。
その他にも、相続支援や研修会講師などもありますが、メインというほどの規模ではありません。
このあたりなんでもできてしまうのは、人数を数十人、数百人抱える大手税理士法人かと思います。
小規模法人の半数以上は①の顧問業務のみの実施としており、②の特殊業務業務については、大手事務所で実施してもらうというのが多いかもしれません。
各法人の特長
情報の収集能力やノウハウの集積力がやはり違うように感じます。
大手税理士法人については、私を含めて弊社スタッフも在籍していたので、実状はよくわかっているつもりです。
大手の場合は分業化されており、例えば、相続チームや事業承継チームなどのチーム分業制になっていることが多く
専門特化してノウハウの集積している場合が多いです。
なので、特殊業務やかなり込み入った事象については、やはり大手税理士法人の方が安心できるかと思います。
弊社のような事務所は小回りきくことや担当者が交代せずに安定的に関与を続けられることが持ち味かと思います。
弊社も少しずつではありますが、人数を増員していますが、まだまだ小規模というのが実情です。
業務による違い
ここで、①と②の業務についてですが、
①の顧問業務に関しては、概ね毎月もしくは2-3か月に一度面談等を実施し、資料を収集し毎年の税務申告業務を実施するという業務です。
一方、②の業務に関しては、半年や1年といった期間に区切られ、短期的に業務の支援を行います。
スケジューリングが比較的容易な①の顧問業務と、突発的な業務が発生する②の特殊業務になります。
この2つの業務をいかにスムーズに進めていくのかが非常に重要になってきます。
特に②の特殊業務に関しては、思考力が求められるケースが多く、答えをお客様と探しながら、よりよい答えを出していく業務になります。
個人的には②の特殊業務こそ税理士が求められる業務ではないかと思いますし、
②の特殊業務を数多く実施することが①の顧問業務にも今までと違った視点で関与することができるようになり、
お客様へのサービスレベルを引き上げていくことにつながると思っています。
知識を更新し続けています
もちろん、毎年のように税制改正が行われ、直近でいえば、インボイス制度の導入や電子帳簿保存法の対応など、常に勉強が求められると思っています。
この業界は立ち止まるとすぐに知識が古くなり、制度が変わってしまって、使い物にならなくなります。
そういう意味では、一生勉強が必要と言われるのは事実かと思います。
私も会計士の試験勉強している時は、試験勉強は合格がゴールではなく、合格はあくまでもスタートライン。と言われたことを
受験当時はなかなか理解できませんでしたが、今は意味がよく分かります。
(試験勉強をされている方に関しては、試験勉強は試験勉強として試験合格というゴールに向かって、まずは一直線に向かってほしいとは思っています。試験勉強中に実務上は、、、と考えだすと試験合格は遠くなってしまうと思っています。あくまで私見ですが。)
タスク整理と優先順位
とはいえ、タスク整理と優先順位の決定は、この業界に限った話ではなく、どの業界でも当たり前のことだと思います。
よくある話ですが、仕事の重要性と仕事の緊急度は、以下のような図式になることが多いです。
そして一番大切な項目については、Aの「重要性が高く、緊急性が高い」項目になります。
これは、皆さんよくわかるかと思います。
注意点
一番厄介な項目は、Cの「緊急性が高く、重要性が低い」項目です。
注意すべき点は、やらないといけないんだけど、大切かどうか??の見極めです。
毎日の日報や雑務などがこれに該当し、多くの場合には、このCの領域によって一日の多くの時間が謀殺されているというケースです。
このCの業務については、事務所としても何が必要なのか何が不要なのかを考えていかなければなりません。
多くの法人に存在する社内ルールには、何らかの理由が過去に存在したり・大きな問題を回避するために社内ルールが整備されています。
しかし、ふたを開けてみると、形骸化しているものが多く、また、昔は必要だったけど、今となっては大きな意味をなさないものが散見されます。PCのない時代の手書きの時代は必要だったのか?と思うような社内ルールが存在したりもします。
会社としても、Cの「緊急性が高く、重要性が低い」業務については、見直しをしていく必要がありますが、
自分自身が意識しておかないとこの業務については、なくならないと思います。
税理士業界でいえば、書類探しなどもこの部分かと思います。
さいごに
弊社は基本的に電子化を進めており、最低限必要なものだけを紙で保管するようにしていますが、
そうなると今度は電子データの格納方法も次の課題になります。
誰が見ても同じようになっているべきだと思いますし、あの資料はどこかなー??って時間はほんとに無駄な時間なんで
保存の際などには、ひと手間かもしれませんが、後々大きな時間の弊害にならないように常日頃注意していきたいと思います。
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